こころとことば
言語聴覚士 清水幸代のコラム
 001 言い誤り・発音について
Q:「おにぎり」を「おぎにり」「エレベーター」が「エベレータ―」などと一部の音が入れ替
 わってしまいます。
 言い直しをさせた方がいいですか?(2歳6ヵ月)

A:音が入れ替わってしまう言い誤りは「音位転倒」と呼ばれています。特徴としては語の真ん中あたりに位置する隣り合った音が入れ替わりやすいようです。音位転倒が発生する理由としては一度に音を処理できる容量とモニタ能力(自分のことばが正しいか判断する能力)が十分に機能していないためだと考えられています。

 子どもは年齢とともにこの能力をつけていきますから、注意や言い直しはさせずにすぐに正しい語を聞かせてあげましょう。この時期、その他にも代用(おりがみおりがり)付加(おちゃおちゃちゃ)削除(でんしゃしゃ)のような、いろいろな言い間違いをするものです。誤ったままにしておくと、それが正しいと思ってしまうので繰り返し語りかけていくことが大切です。


タイトルを変更して『まめっちょ便り』掲載〜ことばを育むコミュニケーション〜を再掲しました
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