Q:服のボタンをひとりではめようとしていたのですがうまくいきません。見かねてはめてあげる
と「自分で」と言ってワーッと泣き始めました。これって反抗期ですか?(1歳10ヵ月)
A:これは、いわゆる反抗期の一例です。それまで素直に親の言うことを聞いていた子がだんだん
言うことを聞かなくなる、親の行動にかんしゃくを起こしておさまらない、それが反抗期。
1歳3ヵ月から2歳半頃に訪れます。お母さんとしては、「何で?」「どうしたらいいの?」と
不安を持つかもしれませんが反抗期は、子どもの発達にとってはとても大切なことで重要な意
味を持っています。
《反抗期の意味とは》
@自己意識の高まり−自分は親とは違う意志を持っていると確認すること。
A自立心の現れ−自分の力を試したいという欲求。
反抗期の現れ方には個人差があります。お母さんは対応に一苦労されるでしょうが危険が伴わ
ない限り思い通りにやらせてあげて下さい。この時の失敗体験も、とても重要なことです。
子どもなりに「次はこうしてみよう」とか「どうしてダメなのかな?」と考えるいい機会に
なります。これらの経験が今若者に欠けていると言われている問題解決能力や状況判断につな
がっていくものです。また同じころに発達していくのが自尊感情です。ボタンを自分で全部は
めようと頑張っている子に対して「うまくできないじゃない。ダメね」と言われたら子どもの
心は傷つきます。反対に「すごいね、最後までできたね。よく頑張ったじゃない」と褒めてあ
げると自尊感情は高まり、自信がついてやる気が出ます。「自分はできるんだ」と肯定的に
捉えることにつながり(自己肯定感)人間形成にとてもよい影響を与えます。
「ダメ」「〜しなさい」は少なめにして自分の行動は自分で決めさせましょう。思う存分
試したあとには、またひとまわり成長しますよ。何事も経験です。じーっと見守る子育ても
大切ですね。
※自尊感情:自分を価値のあるものとする感情。自分に関する関心や誇りなどをいう
|
タイトルを変更し☆☆☆ST通信☆☆☆ 12月号を再掲しました |
|